アマヤドリ本公演『月の剥がれる』出演者紹介! 
月の剥がれる_出演者紹介_糸山和則
糸山 和則 福岡県出身 1988年生まれ 
2010年よりひょっとこ乱舞の公演に参加、アマヤドリの劇団員。
ひょろりと長い手足に冷血動物のような顔。 
最近の出演は、NHK Eテレ『ムジカ・ピッコリーノ』にピンピン先生として出演。
2014年佐藤佐吉演劇祭にて《衝撃俳優賞》を受賞。

ー『月の剥がれる』という作品についての糸山さんの考えをお聞かせください。

 
    やる上でとっつきにくい作品だなと思っています。というのは、自分の人生を顧みても、大きなイデオロギーに触れてそのなかで活動するってことがあまりピンと来ない、そういうこととは距離がある世代に自分は属していると思っていて、『月の剥がれる』で描かれるサンゲという空想の団体の過激さには、ちょっと寄り添えない感じがするんです。それに、死をもって暴力を止める──というサンゲのやり口にも、なんとなく生理的な気持悪さを感じる。野田秀樹さんにもオウム真理教をモティーフにした作品がありましたけど、提示している作品世界からして、やはりやる上でとっつきやすい、気持いい作品ではなかったのではないか。『月の剥がれる』の話全体からも、否応なくキナ臭さを感じています。

 また、観る側にも結構強いるものがある作品だなと思っていて。サンゲという団体にかかわるところ以外でも、憲法の話につながるような箇所は硬めの台詞で語られていて、怒りが排除された世界という設定も特異で、なかなか、日常感覚で「それ分かるよね」「そういうやり取りあるよね」とお客さんに同意してもらえる要素が、少ない。もちろんテーマがテーマだし、人がどんどん死んでいく話なのでシリアスにならざるを得ないということはあるのですが、全体として、一種のキツさをお客さんに強いているところはあるよな、と。 

 だから──広田さんも稽古でおっしゃっていましたが──どうやってこの物語を脱力させるか、というとアレですけど、笑いや弛緩のシーンで、一人一人の人物の生活感を出すことが大事になってくると思います。こいつはこんな活動に従事しているけれど地はこういうキャラなんだな、みたいなことを丁寧に見せていく。うまく脱力、笑い、弛緩、生活感を出す……そういうことも必要になってくる作品だと考えています。

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