アマヤドリ本公演『月の剥がれる』出演者紹介!

石井 双葉   東京都出身 1992年生まれ
小学1年生の時にお笑い番組に出ていた「葉っぱ隊」に憧れ、芸の道を志す。
2015年アマヤドリ「悪い冗談」をきっかけに入団。
代表作は、岡安伸二演出「BANRYU―いまだ天に昇らざる龍~」、
モラトリアムパンツ「ヒットナンバー」など。

 

─『月の剥がれる』という作品についての双葉さんの考えをお聞かせください。

 
 わたしは『悪い冗談』で初めてアマヤドリにかかわらせていただいたんですけど、そのとき稽古用に『月の剥がれる』の台本が配られて1回だけ読んだんです。それがこの作品に
初めて接した時ですね。読んでみて...シーンごとに何が起きてるかはわかるのですが謎が多すぎて、謎の登場人物とかも出てくるし(笑)、その時は深くは受けとめられませんでした。
 

 その後『月の剥がれる』を映像でも観て...俳優の身体を通して台詞を受け取ることによって腑に落ちるシーンが、すごくあったんです。とくに、菊池みのり役の笠井里美さんの長台詞のシーンは、うわぁーーーって圧倒されて、ずーーーんと物語の重さを感じました。『月の剥がれる』は劇中沢山の人が死んでいくのですが、台本では「死」というワードも「散る」に置き換えられてるし、色んな実感を持たないまま読んでいたのが、あのシーンの映像をみたら「うわーがちだ...」と本気で受け止められた。でもやっぱりここを、肌で感じられなかったら物語の壮大さにやられちゃうと思うので、見られてよかったです。。。

 この作品には様々な要素があるとおもうのですが、「死」は本当に核になる部分だと思っていまして。でもわたしは去年初めてお葬式というものに行ったレベルで幸か不幸か23年間本当に「死」に関わったことがなくて、みんなが思う以上に実感のもてないものだったんですね。だから『月の剥がれる』だけでなく『ロクな死にかた』のときも焦ったし苦労しまして...いっちゃうと東日本大震災のときでさえ大勢の方が亡くなったという実感がもてずにいて。たまたま先輩の御縁で被災地にいって現地の方とお話できたときにやっと、どんなに1人1人に大きな出来事が起きたか理解できた、いやできたはず...というふうで。いつも生身の人間の言葉から多くを受け取ったり助けられてますね...
 

 今回はもちろんそんなことはできないわけで、参考文献の本を読んだり広田さんとお話して作品への理解は深まっているとおもうのですが、もしかしたら、これは私なんかじゃ抱えきれないというか、わかりきれないものなのかもとも感じてます。作品の圧というかパワーというものは稽古場の空気からも伝わるほど感じていて。作品を創る身として覚悟して取り組みたいと思います。
 

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