アマヤドリ本公演『月の剥がれる』出演者紹介!

田中 美甫 兵庫県出身
ひょっとこ乱舞に出会い衝撃を受け、2010年1月、オーディションに参加。
後に入団。
濃ゆい3年を過ごした後、退団。
アマヤドリでの経験を活かしつつ踊りたい気持ちを胸に、
現在はCHAiroiPLINにて活動。
主な出演作は、アマヤドリ「太陽とサヨナラ」、
CHAiroiPLIN「FRIEND」「三文オペラ」、青蛾館「くるみ割り人形」 
 

ー『月の剥がれる』という作品についての田中さんの考えをお聞かせください。 
 
 『月の剥がれる』のDVDの映像を観たのが今から二年前の夏だったんですが、そのとき「なにこれ面白い!」って思いました(笑)。自分が初演をやっていたときは、正直これ
 が面白いのかどうか分からなかったし、必死過ぎて、何がよくて何がよくないのかという判断も付いてなかった。作品内容も、あんまりわたし自身の想いを乗せられるようなものではなくて、喩えるなら国会中継をテレビで観ているかのような、ついていけない感じがありました。
 

 
でもDVDで観たら国会中継より面白かったです(笑)。何なんでしょうね……ところどころ響く言葉もあって……やっぱり、やっている方々のたたずまいが面白かったんだと思います。とくに初演で羽田の役をやっていた小菅さん。その立ち姿とかに釘付けでした。DVDを観てもあらためてそう感じた。なんかこの人にすごく吸い込まれちゃう……みたいな。羽田というのは、台本で読んでいるかぎりでは「マジかよ!」って思うような人物なんですけど、小菅さんの羽田を見ていると、ああ、この人にも人間らしい部分があるんだな、この人も実は普通の人だったんだなって共感できるような感覚があったんです。サンゲという団体の物語も、わたしには全然ついていけないはずなのに、小菅さんの演技を見ているとなんか分かるような、説得力があるような気がしました。やっぱり役者の方の存在感というのは大きかったと思います。

 あと、わたしは、『月の剥がれる』のダンスは、アマヤドリ史上最高なんじゃないかって思っているところがあります。初演でやってるときからそう思ってたんですけど、DVDを観て、あ、やっぱそうだなって思いました。一言で言うと、「圧」がすごい。作り方自体はそれ以外のアマヤドリのダンスと変わってるわけじゃないんですが、踊るひとの身体の、こころの、ぎりぎりのところを全部出し切れるようなダンス構成であったり音楽であったり振り付けであったと思うんです。その人が持っている全部を出し切らないと成立しないようなダンス。その熱量は、観ていてうっかり感動してしまうほどのものだったと思う。

 
その、全部出し切らないと成立しないっていうのは、たぶん、『月の剥がれる』のお芝居全体もそうなんだろうと思います。それがダンスのところに集約されていたということかもしれない。再演でもこころして臨まなきゃならないですね。
 
 
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