アマヤドリ本公演『月の剥がれる』出演者紹介!
月の剥がれる_出演者紹介_渡邉圭介
渡邉 圭介 東京都出身 1987年生まれ
日本大学芸術学部の卒業制作で劇団員の中村早香と共演したことをきっかけに、
2010年、ひょっとこ乱舞『水』に参加。以降、劇団員となる。
主な出演作は、悪い芝居『カナヅチ女、夜泳ぐ』や
前田司郎氏作・演出の『生きてるものはいないのか』など。

─『月の剥がれる』という作品についての渡邉さんの考えをお聞かせください。

 最近自分が反省していることとして、どこか人のことを単純化してとらえてしまっているなっていうことがあるんですが……自分自身は色んな葛藤を抱えていると自覚しているのに、他人に対しては、この人はこういう人、あいつはこういうやつ、ってレッテルみたいなものを貼ってしまってるのかなって……でも『月の剥がれる』の台本をあらためて読んでみて、「そういうことじゃ駄目なんだぞ」って頭を殴られたような気がしました。一番の印象はそれですかね。

 平和運動をする団体の物語なんだけれど、「平和運動」というレッテルから想像されるようなひとびとの物語には全然なっていない。それに、彼らは最後には自ら死ぬというところに至ってしまうということがあって、それはそのことだけを聞いたら狂信的で理解不能と思われるかもしれないですが、あいつら狂ってるな、行くところまで行っちゃったな、という単純な話でもなく、いろんな思惑や意志の強さ・弱さが絡んでいくなかでそこに流れ着いたということもあって、単純な見方では裁断できないひとびとが多く出てくる。観る(読む)ことによって受け手の偏見が揺さぶられることもある作品になっていると思います。

 逆に言うと、分かりやすいカタルシスを与えるシーンがあったりする作品ではない。それだからこの作品は、演る上で俳優一人一人が自分の役の持っている一行一行が全体のなかでどういう位置づけになっているか、この一行は別のあの一行に掛かっていて、とか、この一行は物語のなかでこういうステップになっていて、とかいうことを本当にしっかり踏まえてやらないと、のべーっとした印象を与える作品になっちゃう気がするんですよ。だけど、そういう読解をみんなで丁寧にやっていけば、全体としてものすごい大きなうねりを感じさせることができる、すげー面白い作品になると思います。
 
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